Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
その二つの椀を左右の手に持って立ち上り、
「如意でお悪ければ、この品でお相手を致すでござろう」
あまりと言えば人をばかにした仕業である。相手もあろうに、今は京都で泣く子も黙る近藤勇を相手に取るに、木の椀を以てするとは何事であろう。勇は烈火の如く怒って、一突きに突き倒してくれようと槍を構えましたが、和尚は二つの椀を左右の手に持って、
「いざいざ、いずれよりなりとも突きたまえ」
といって椀をかざしている体は、傍若無人を極めたものであります。しかしながら、近藤勇ほどのものが、ついにこの傍若無人な坊主を突き倒す隙を見出すことができませんでした。半時ばかりの間、瞬きもせずに睨んでいたが、やがていかなる隙を見出しけん、巌も通れと突き出す槍先、和尚の胸板を微塵に砕いたと思いきや、和尚が軽く身を開いて、両の手に持った椀を合せて槍の蛭巻をグッと挟んでしまいました。仕損じたと近藤がその槍を外そうとしたけれど遅かった。突いても、引いても、押しても、捻っても、動かばこそ、汗は滝のように流れ出した。槍を挟まれた近藤は、空しく金剛力を絞り尽すことまた半時あまり、その時に拳骨和尚が大喝一声ともろともに椀を放すと、さしもの近藤が後ろに尻餅つき、槍は畳三四枚ほどの距離をあっちへ飛んだ。