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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

おりました。

その人が、今ここへ来て見ると、酔っていて――しかもその酔いぶりは爛酔であります。爛酔を通り越して狂酔の体であることは、どうしても今までのお銀様の信頼の念を、ぐらつかせずにはおきません。神尾が自分を上から見据えている眼は、貪婪の眼でありました。単に酔っているだけの眼つきではありません。この酔態を見た時に、神尾主膳の人柄を疑いはじめたお銀様は、その眼を見た時になんとも言えぬ厭うべき恐怖を感じました。それと共に、急いで神尾に取られた手を振り放そうとしましたけれど、それは締木のように固く握られてありました。

お銀様は、ついに二階の一間まで、主膳のために手を引かれて来てしまいました。

そこは主膳が今まで飲んでいたところらしく、獅噛のついた大火鉢の火が熾っているし、猩々足の台の物も置かれてあります。

「お銀どの、なんと見事な雪ではないか、この松の雪を御覧候え、これは馬場の松といって自慢の松の樹じゃ」

主膳も座に着きました。しょうことなしにお銀様はその向うにモジモジとして坐っています。

「結構な松の樹でござりまする」

お銀様は怖々と庭を覗きました。池の汀の巨大なる松の樹は、鷹が羽を拡げて巌の上に伸ばして来た形をして枝葉を充分に張っている上に、ポタポタと雪が積み重なっているのは、さすがに自慢の松であり、見事な