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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、巡査は意味ありげに言った。「こちらで無関係と認める人間を立ち会わせるわけにはいきません。早くお帰りなさい。」

「帰りません。」

「あなたの身分を考えて御覧なさい。」と、巡査はほほえみながら諭すように言った。

「身分なんか構いません。免職されても構いません。」と、男は真っ蒼になって唇をふるわせていた。

「あなた、あなた。」

お春は小声で男をなだめるように言った。彼女の細い眼にも感激の涙が浮かんでいるらしかった。

「わたくしは全くなんにも覚えのないことですから、どんなに調べられても怖いことはありません。どうぞ心配しないで帰ってください。」

お留もうつむいて眼を拭いていた。巡査は黙って三人の顔を見つめていた。そのうちに興奮した神経も少し鎮まったらしく、かれは努めて落ち着いたような調子で巡査に言った。

「では、どうでしょう。わたくしも少し思い付いたことがありますから、その富子という人に逢わせてくれませんか。」

巡査は別に故障を唱えなかった。かれは宿の番頭を呼んで、誰かこの人を富子の座敷へ案内しろと言い付けたので、丁度そこに立っていた富寿がその男を二階へ連れて行った。