Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lesen Sie 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 337.181 Zeichen · 676 Bildschirme

Aozora Bunko

あの老人が念じているのは、それだけの事なのだ。

『やり難いな』

丈八は、そう思う。

『どこまでも受身だ――』

いっそ、なぜ、内蔵助を暗殺してしまえと命じてくれないのだろうか。堀部、奥田、吉田、原、あのへんを討ってしまうことだって、こっちの気ぐみ一つでは至難とも思えない。そのほうが何れほどやりよいか知れないのにと、いつも彼は思う。

然し――

ままになる位置ならば、浅野大学の取立てられるように、内蔵助と共に手伝っても遣りたい――と云った千坂兵部のふかい奥行を考えると、

『成程なあ』

丈八は、いわゆる小身の臣と、大身の臣との相違を、はっきり自分にも感じて、さすがに、兵部ほどな人物は少いという世間の評に、外れはないと思った。

間もなく、丈八は、江戸表を去った。

彼が、山科の附近に、ちらと姿を見せ、すぐ影を隠くしたのは、その月の末頃であった。それから四日ほど措いて、大石内蔵助以下、潮田又之丞、中村勘助、中村清右衛門、進藤源四郎などの一行は帰ってきた。赤穂退散後、内蔵助が永住の地ときめたかのように、世間へ見せかけて買入れた山科の家に、ひとまず、旅装を解き、軈てそれぞれ、洛内の自分の住居に落着いたのであった。