Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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えいじつしょうひん

永日小品

夏目 漱石

Lesen Sie 永日小品 (えいじつしょうひん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.000 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

山鳥

酔払いは嬉しそうな顔をして、ありがてえと云いながら荷車の上に、どさりと仰向けに寝た。明かるい空を見て、しょぼしょぼした眼を、二三度ぱちつかせたが、箆棒め、こう見えたって人間でえと云った。うん人間だ、人間だからおとなしくしているんだよと、背の高い男は藁の縄で酔払いを荷車の上へしっかり縛りつけた。そうして屠られた豚のように、がらがらと大通りを引いて行った。御作さんはやっぱり廻套の羽根を捕まえたまま、注目飾りの間を、向うへ押されて行く荷車の影を見送った。そうして、これから美いちゃんの所へ行って、美いちゃんに話す種が一つ殖えたのを喜んだ。

山鳥

五六人寄って、火鉢を囲みながら話をしていると、突然一人の青年が来た。名も聞かず、会った事もない、全く未知の男である。紹介状も携えずに、取次を通じて、面会を求めるので、座敷へ招じたら、青年は大勢いる所へ、一羽の山鳥を提げて這入って来た。初対面の挨拶が済むと、その山鳥を座の真中に出して、国から届きましたからといって、それを当座の贈物にした。

その日は寒い日であった。すぐ、みんなで山鳥の羹を拵えて食った。山鳥を料る時、青年は袴ながら、台所へ立って、自分で毛を引いて、肉を割いて、骨をことことと敲いてくれた。