Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
そして、パラシュートの人間が、海に落ちるのを待ちうけて、その人間を手ばやくモーターボートの中にすくいあげました。そして、ボートは品川の方にむきをかえて、全速力でもどっていくのです。
白い波が、サアッと二つにわかれて、モーターボートはその波のあいだにかくれて、見えないほどの早さでした。白い波だけが、みるみる、むこうへ遠ざかっていくのです。そして、じきに、それも見えなくなってしまいました。
あっという間のできごとでした。その男がつりをしていたそばには、ほかにも二―三そうのつり船がいて、それを見ていたのですが、パラシュートでおりたのが宝石どろぼうとは、だれもしりませんので、そのまま、つりをつづけていたのでした。
ところが、水上警察へきた男が、いちばんはやくつりをやめて、船宿に帰ってみますと、デパートの宝石どろぼうが、アドバルーンにのって逃げたということが、わかりましたので、「さては、さっきのは、そのどろぼうだったのか。」とおどろいて、とどけにきたというわけでした。
でも、そのときは、もうモーターボートが、パラシュートの男をすくいあげて逃げさってから、一時間もたっていましたので、もうどうすることもできません。