Japanische Klassiker mit Furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Lesen Sie 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.045 Zeichen · 185 Bildschirme
私も、よくこの会に出席した。併し後に私は何も政治で身を立てるわけではないから、学問に専心し国に報ずるのが私の使命であると考え、自由党から退く事になった。自由党の人々も私の考えを諒とし脱退を許してくれた。
自由党を脱退した事につき想い出すのは、この脱退が芝居がかりで行われたことである。隣村に越知村という村があり、仁淀川という川が流れていて、その河原が美しく、広々としていたが、この河原で自由党の大懇親会が開かれた事があった。私は党を脱退するにつき、気勢を挙げねばいかんと思い、紺屋に頼んで旗を作り、魑魅魍魎が火に焼かれて逃げて行く絵を書いてもらった。佐川の我々の仲間は、この奇抜な旗を巻いて大懇親会に臨んだ。我々の仲間は十五、六人程いた。
会場に入ると、各村々の弁士達が入替り立替り、熱弁を揮っていた。その最中、私達はその旗をさっと差出し、脱退の意を表し、大声で歌をうたいながら会場を脱出した。この旗は今でも保存されている筈である。
明治十五年、十六年の二年間は専ら郷里で科学のために演説会を開催したり、近傍に採集に出掛けたり、採集物を標品にしたり、植物の図を画いたりして暮らした。