Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
フン、例の片腕事件だ。何かあるかも知れんね。明智さん」
「その人、知っているの?」
「ウン、面識はある。親しい程ではないんだが。一度逢って見よう」
「じゃ、僕は遠慮しようか」
「イヤ、イヤ、却っていてくれる方がいいよ。又、君の智慧を借りることがないとも限らぬ。ハハハハ」
とこれは鬼警部のてれ隠しである。彼は明智小五郎を畏敬しながらも、刑事上りの老練家として、素人探偵の助力をたよることを、日頃から、いささか不面目に感じているのだ。
やがて巡査の案内で読者諸君に馴染の品川四郎が這入って来た。さも科学屋さんらしく、黒の上衣に縞のズボンの固くるしい服装だ。一応挨拶がすむと、彼は早速用件にとりかかった。
「実は行方不明の女があるのです。もう五日程になります。イヤ、女ばかりではありません、その婦人の亭主も、女よりも一日二日早く、どこかへ姿を消してしまったのです。青木愛之助といって私の友人なのですが、今朝の新聞を見るまでは、大したこととも思っていませんでした。青木という男はひどく気まぐれで、それに本宅は名古屋だものですから、黙って帰ってしまったのかも知れない位に考えて、実はまだ警察へもお届けしていない始末です。