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Japanische Klassiker mit Furigana

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme

Aozora Bunko

彼は遂に頭を下げた。

「驚きました。総監が一犯罪事件について、これ程綿密に考えていらっしゃるとは、実に我々長年事に当っている者として、恥入る外ありません」

正直な波越警部は、真から参った様子であった。

「ハハハハ、とうとう降参したな」総監は持前の豪傑に返って、磊落に云った。「だがね、波越君、僕を買いかぶってはいかんよ。実はつけ焼刃なんだ。智慧をつけてくれた人があるんだ」

「エ、何とおっしゃいます」

「明智小五郎さ。ハハハハ、あの男がね、数日前、こんな理論を組立てて見せてくれたのさ。それを少し修正して用いたまでだ」

「すると、」警部は更らにどぎもを抜かれて云った。「明智君もそう信じているのですか」

「イヤ、信じてはいない。信ずべき確証は何もないのだ。ただ、そんな風に裏から見ることも出来ると報告してくれた丈けさ」

「それで?」

「それで、明智君自身で、品川四郎の身辺につき纏って監視するというのだ。そして、この次幽霊男が姿を現わした時、本物の品川に怪しい点がなかったら、愈々この現代の怪談を信じなければなるまいというのだ。僕はあの男の論理が気に入ったし、こんな迷宮事件は玄人がジタバタするよりも、一先ず信用の出来る局外者へ任せて置いた方が、好都合だと思ったものだから、彼の申出でを承認した訳だ」