Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme

Aozora Bunko

これを単なるおどしと思ったら、後悔するぞ。例えばこの手紙が、どうして、君の私室に運ばれたか。それを考えた丈けでも、我々の、超物理的手段は、充分、察せられるであろう。

文章の終りに妙な紋章が描いてあった。直径一寸ばかりの黒い月形の中に、羽を拡げた蝙蝠が白く浮出している。不気味な白蝙蝠だ。何者とも知れぬ悪魔団の紋章だ。

宮崎氏はこの種の脅迫状に慣れていた。殊に争議以来は、毎日一通位はこの種の脅迫状が舞込む。で、同氏はこの手紙に対しても、いつもの無関心を装おうと力めたが、不思議なことに、今度に限って、空威張りの嘲笑を浮べる下から、どうにも出来ぬ恐怖のわななきがこみ上げて来た。

如何に検べて見ても、その手紙が私室に這入った径路が分らぬ。留守中窓は密閉してあった。廊下から来るには、誰かの部屋の前を通らねばならぬ。第一表門裏門には、多数の見張番がついている。その中をどうして忍込むことが出来たのであろうか。召使共は長年目をかけた、気心の知れたものばかりである。不可能事が易々と行われたのだ。手紙の主が超物理的と誇るのも、万更ら出鱈目ではない。

宮崎氏は熟慮の結果、万一の危険に備える為に、こうした奇妙な犯罪にかけては特殊の手腕を有すると聞く、素人探偵明智小五郎の助力を乞うことに心を極めた。