Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
「さあ……。」
誰かが気のない返事をした。
「いけまへんやろか。」
駒十郎は、てれ隠しに袂から巻煙草を一本取出して、それを口に銜えた。身体を動かす度に、香水の匂がぷんぷんあたりに漂った。
「可愛らしい玩具か何かないものかしら。来山の遊女人形といったような……。」
胡麻白頭の俳人Sは、縁なしの眼鏡越しに、じろじろあたりを見廻した。自分の玩具好きから、M氏をもその方の趣味に引込もうとして、二、三度手土産に面白い京人形を持って来たことがあるので、それを捜すつもりらしかったが、あいにくその人形は物吝みをしないM氏が、強請られるままに出入の若い女優にくれてしまっていたからそこらに影を見せなかった。
「十万堂の遊女人形は、あれは女房の代りじゃなかったんですか。」故人がかかりつけの医者で、謡曲好きのGは、痺が切れたらしい足を胡坐に組みかえた。「すると、Mさんには、かえって御迷惑になるかも知れませんな。」
皆は意味あり気な眼を見交した。
先刻から襖を開けて、押入に首を突込んだまま、そこに山のように積重ねてある書物を、あれかこれかと捜していたらしい、脚本作者のWは、そのなかから八冊ばかりの大型の和本を取出すと、