Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
ある日の基督
1
ある日の基督
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西班牙の ALPUJARRAS 山には、人間の顔をした梟が棲んでいるそうです。それについて土地の人達のなかに、むかしからこんな事が言い伝えられています。
あるとき、キリストがヨハネとペテロとを連れて、この山の裾野を通りかかったことがありました。師匠も弟子もひどく腹がすいていました。折よく山羊の群を飼っている男に出会したので、ペテロがその男を呼びとめて、
「村の衆。私達は旅の者だが、ひどく腹が減って困っている。どうか私達のためにお前さんの山羊を一つ御馳走してはくれまいか。」
と頼んでみました。羊飼はひどく吝い男でしたから、初のうちはなかなか承知しそうにもありませんでしたが、三人が口を揃えてうるさく強請むので、ぶつくさ呟きながらも引請けるには引請けました。
だが、羊飼は自分の山羊を使おうとはしないで、代りに猫を殺して、それでもって客を振舞いました。キリストは食卓につくなり、変な眼つきをしてその肉片を見ていましたが、暫くすると口のなかで、
皿のなかの油揚
山羊ならよいが
小猫の肉なら
やっとこさで逃げ出しゃれ
と、二、三度繰り返して言いました。すると、皿のなかの油揚が急に立ちあがり、窓越しに外へ飛び出して、そのまま姿を隠してしまいました。