Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうもくちゅうぎょ

艸木虫魚

薄田 泣菫

Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

そこらの石ころの下、土くれのかげ、または置き腐れになった古蓆のなか――といったような、ついこないだまで霜柱に閉じられていた「忘却」と「睡眠」との国から、いろんな草が、小さな獣のような毛むくじゃらな手や、または小鳥のように細めに開けた怜悧そうな眼を覗けているのを数知れず見つけるではないか。こうした生物の、産れてまだ間もない柔かい生命が、私の不注意な足に踏まれて、どうかするととりかえしのつかない傷を負わされまいものでもないのを思うと、滅多に外を出歩くこともできないような気持がする。

自分におっ被さっているいろんな邪魔ものを手で押しのけ、頭で突き上げて、地べたの上に自分を持ち出して来た草という草は、刻々に葉を伸し、茎を伸して、ひたすらに太陽の微笑と愛撫とに向って近づこうとする。

その意気込みの激しさ。巻鬚や葉のひとつびとつが、感情をもち、霊魂をもっているかのように、地べたから大空を目ざして躍り上りそうに※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)いている。もしかそれぞれの根が、土底深く下りていなかったならば、春の草という草は、鳥のように羽ばたきして太陽を目あてに飛び揚ったかも知れない。