Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
まんりょう
それはひとり草のみではない。冬中ファキイル僧のように仮死の状態にあったそこらの木々の瘠せかじけた黒い枝には、また生命が甦って、新しい芽を吹き出しているではないか。寒さのうちは老予言者ででもあるように、寂しい姿をして、節くれだった裸の枝で意味ありそうに北極星の彼方を指さしていた公孫樹までが、齢にも不似合な若やぎようで、指さきという指さきをすっかり薄緑に染めておめかしをしている。
そしてその成長の早さ、変化の目まぐるしさは、実際驚かれるばかりで、春の魔術には、ただ一つの繰返しすらもない。全く飛躍の連続である。
この魔術の主調をなすものは、生の歓喜であり、生命の不思議である。
まんりょう
夕方ふと見ると、植込の湿っぽい木かげで、真っ赤なまんりょうの実が、かすかに揺れている。寒い冬を越し、年を越しても、まだ落ちないでいるのだ。
小鳥の眼のような、つぶらな紅い実が揺れ、厚ぼったい葉が揺れ、茎が揺れ、そしてまた私の心が微かに揺れている……
謙遜な小さきまんりょうの実よ。お前が夢にもこの夕ぐれ時の天鵝絨のように静かな、その手触りのつめたさをかき乱そうなどと大それた望みをもつものでないことは判っている。