Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
「まア、兄さん」
妹のお袖は側からあわてて止めました。十九――殺されたお曾与よりは一つ年下ですが、荒っぽい兄の勘三郎に似ぬ、露草の紫の花のような淋しい娘です。
「大丈夫だよ、銭形の親分さんは見通しだ。思う存分な事を言わない方が、かえって隔てがあっていけねえ、ね、親分、そうじゃありませんか」
「その通りだ、気の付いた事は何でも言ってくれ」
「千三つ屋の文吉奴、自分のとこの七つ下がりの娘を伊丹屋へ押付けたいばかりに、ひどい罪を作っていますぜ」
「フーム、どんなことをしたんだい」
「あっしの妹と伊丹屋の若旦那と心安くなった時は、お袖には勘三郎というやくざな兄が付いてるから後が怖いとか、お袖の血筋には、悪い病があるとか――いろんな事を、伊丹屋にたきつけたそうですよ。お師匠のお舟さんだって、同じような目に逢ってますよ、あの女には隠し男があるとか、あとでお店へ行って尻をまくる奴があるかも知れないとか――嫌な千三つ屋じゃありませんか、あの野郎こそ、嘘つきで、胡麻擂りで、手癖が悪くて、瘡っかきで、――伊丹屋の若旦那の古いアラを捜していたぶってばかりいるそうで――」
「まア、兄さん」