Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
一〇
「でも、伝吉は魚屋でしょう、ちっとは水心がありゃしませんか」
「魚屋は魚じゃないよ」
「そう言えばそれに違えねえが」
二人は無駄を言いながら両国の橋の袂へ来ました。
一〇
夜になると、その頃の橋の上の淋しさは、今考えたようなものではありません。
「親分、あれは?」
「シッ」
朧銀のような橋の上の月夜、その上をトボトボと歩いて行く男女二人、中ほどに差しかかると、欄干に凭れるように、しばらく何やら話している様子です。
その後ろから、二人の後を慕うように、もう一人の人影。
「八、お前はあの心中を止めろ、俺は他に用事がある」
「…………」
二人が囁く間もありません。橋の上には凄まじい旋風のような騒動が起りました。
欄干を越えて飛込もうとする二人、それを止める人影、一団になって揉み合うその三人の上へ、平次とガラッ八がのしかかって行ったのです。
一瞬の後、平次は怪人を縛り上げました。それが石沢閑斎であることは言うまでもありません。ガラッ八の手はむずとお澪を押えるのを、
「何をしやがるんだ」
事情を知らぬ伝吉は猛然として突っかかって行きます。
「どっこい待った、これにはわけがある」