Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「あの女はまだいろいろの事を知っているぜ、――あんなにしおらしくちゃ、無理にも口を割る術はない」

平次は淋しそうでした。

「親分、やはり甲子太郎でしょうか」

とガラッ八。

「いや、まだ解らないよ、俺はお国を当ってみよう」

「あっしは? 親分」

「左太松の身持をよく調べてくれ」

「ヘエ――」

どこをどう手繰ったものか、ガラッ八は少し覚束ない様子です。

「口の軽そうな奉公人を当ってみるがいい、それから、近所の衆がとんだことを知っているものだ」

平次はそう言い捨てて出て行きました。

六

左太松とお国は、室町三丁目の裏、小法師の店からあまり遠くないところに、形ばかりの世帯を張っておりました。

「まア、銭形の親分さん」

平次の入って来るのを見ると、居崩れた膝を直して、あわてて浴衣の襟をかき合せます。さすがに仏壇からは、線香の匂い――。お国は二十二三の商売人上がりらしい女ですが、白粉っ気のない、少し打ち萎れたところなど、お小夜の品の良いのに比べると、恐ろしく仇っぽく見えます。

「気の毒なことだったな、お国」

平次は上がり框に腰をおろしました。

「察して下さいよ親分さん、あの人に死なれてしまって、私はどうしようもないじゃありませんか」