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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

私は文吉が憎かった、お曾与も憎かった。どうせ私のようなものを、男の切れっ端とも思ってくれないお舟さんのために、私はこのお舟さんの怨みをそっと晴らしてやろうと思って、――昨夜、お曾与が湯屋から帰るのをつけて、あの路地の中で絞め殺したのは、お舟さんの敵を討つため、文吉に思い知らせるためだ――親分、これで判ったでしょう、さア、私を縛って下さい。お舟さんに罪はない、――私も隠せるものなら隠しおおせるつもりだったが、お舟さんが私を庇って、自分で罪を背負いそうじゃ、もう我慢が出来ない」

「…………」

「親分、縛って下さい、さア」

和助は自分の身体を、平次の方へすり寄せて、両手を自分から後ろに廻すのです。

「和助さん、お前、それは本当かい」

お舟は漸く顔を挙げました。

「本当とも」

「堪忍しておくれ、――私は何という馬鹿だろうねえ。そんな立派な男が自分の側にいるのも知らずに、――あんな粉細工のような金持の若旦那なんかに未練を残して、――」

「お舟さん」

「有難うよ、和助さん」

お舟は膝行り寄って、和助の激情に顫える手を取るのです。涙はお互の顔も見えないほど降りそそぎました。