Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
「猪之吉兄哥なら、強引に行くだろう、誰を縛ったんだ」
「第一番に縛られたのは先代小法師甲斐の倅甲子太郎、親父の甲斐が生きているうちは、勘当同様で出入りの出来なかった男だ――こいつが幽霊の宙乗りを手伝う役だったそうで、二階から射す灯の消えてしまった時、天井からスルスルと下がって来る綱を、幽霊の腰の鐶に引っ掛けて結ぶはずだったが、どう間違えたか、幽霊になった左太松の首へ引掛けて結んでしまった、――恐ろしくそそっかしい野郎で。合図と一緒に、二階に居る鳶の頭の寅松と、吉之助、宮次の小僧が二人、梁へ通した綱の端っこを、滅茶滅茶に引っ張った」
「…………」
「左太松の幽霊野郎は、首に綱をつけたまま宙に吊上げられて、声も立てずに死んでしまったそうですよ。若主人の祐吉が気が付いて、下へ降ろさせた時はもう息もなかった。もっともすぐ手が廻って、水でも呑ませるとか、手足を動かすとか、心得のある者が手当をしたら、息を吹返したかも知れないが、三十六人という多勢の人間が居る癖に、そこまで気のつくのは一人もなかった。髪を振り乱して――こいつはもっとも鬘だそうだが――泡を吹いて敷居際に引っくり返った幽霊を見ると、しばらくは手をつける者もなかったそうで」