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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「…………」

八五郎は唸りました。かなり太い話ですが、そう聞けば、ムキになって怒るわけにも行きません。

「山名屋は離屋の縁側でたしかに私に二百両の金を渡しました。たった二百両ばかりの金で、妹を人身御供に上げるかと思うと、私は涙が出てしようがなかったけれど、それもこれも宗次郎さんの身を立てるためと思って、眼をつぶって帰って来ました」

「…………」

「でも、二百両でも取れたのは、みんな親分のお蔭です。そう思ってお礼を上げたけれど――」

「それからどうした」

ガラッ八は押っ冠せて訊きました。

「金沢町へ持って行って、宗次郎さんに渡しました」

「宗次郎は黙って受取ったのか」

「――その代り妹のことは諦めてくれ――って、くれぐれも言ってやりましたが」

「すると二人は?」

「え、二人は一緒になるはずだったんです」

お篠は淋しそうでした。

五

八五郎はしょんぼり帰って来ました。

「こんなわけだ、親分、お篠は脇差なんか持っちゃいなかったし、どんなに太い女だって、岡っ引を番人にして人を殺すわけはねエ。五左衛門から金を貰ったというだけじゃ、縛れないじゃありませんか」

そう言うのが、せめてもの弁解です。