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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

来い、八」

「ヘエ」

「その脇差を借りて行くぜ、真砂町の」

「あ、いいとも」

平次は油紙を一枚貰って、泥と血に塗れたのをクルクルと巻くと、金沢町へ飛びました。何が何やら解らずについて行く八五郎。

山名屋の隠居の宗兵衛の家は、平次もよく心得ております。

「御免よ」

犬小屋よりもひどい裏長屋。

「あ、銭形の親分さん」

盲目の主人――宗兵衛と膝つき合せて、倅の宗次郎とお篠は何やら話しておりました。

「この脇差はお前のだろうね」

平次は油紙の包をクルクルとほぐすと、少し乱暴に、泥と血に塗れた協差を宗次郎の膝の前に抛り出します。

「私のですよ、親分」

宗次郎は悪びれた色もありません。

「鞘はどうしたんだ」

と、平次。――後ろからは八五郎の眼が虎視眈々としております。

「面喰らって脇差だけ置いて来たんでしょう、鞘はここにありますよ」

宗次郎は静かに起って、形ばかりの戸棚から蝋塗りの剥げた鞘を持って来て、平次の前に押しやりました。

二十四というにしては、若く弱々しく見えますが、知識的な立派な若者で、貧しさを超越して、品のよさがあります。

「この脇差で、山名屋の五左衛門が殺されたんだ。