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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

「その野郎は賢い人間だというのかえ、銭形の」

「賢くはねえだろうが、満更馬鹿でもねえ様子だ。それに兄哥」

平次は一向こだわりのない調子で、そこに固唾を呑む円陣の顔を一とわたり見やりながら、部屋の中に眼を移しました。

「…………」

佐吉の憤懣は和められそうもありませんが、ここでムキになっては、後の不面目を救う由もないことを知っているのか、次第に職業的な冷静さを取戻す様子です。

「ね、兄哥。死骸は仰向きじゃなくて、俯向きになっていたそうじゃないか」

「ウム」

佐吉は不承不承にうなずきました。

「投げ翼を首に掛けて、遠くから引いて殺したものなら、後ろ向きになっているところをやられたはずだから、死骸は仰向きになっていなきゃならない」

「…………」

「死骸は俯向きになっているし、作松は草鞋を履いている」

「…………」

「ノコノコ部屋に入って、後ろから絞めておいて、俯向きに転がしたのはどう考えても作松じゃねえ」

「…………」

「身に覚えがあるなら、そこで呶鳴っているわけもなく、俺のところへ飛んで来る道理もねえ。まア作松は放っておいて外を捜してみようじゃないか、兄哥」

平次の調子は慇懃ですが、条理は櫛の歯のように真っ直ぐに通って、佐吉も今は争う余地もありません。