Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
平次は声を絞りました。
「何を」
果し眼になって勢う伝吉。
「お澪の本当の父親は、殺された周助だ。閑斎は養い親だが、生みの親じゃない」
「…………」
平次の言葉が、いろいろの事を考えさせました。周助の法外な同情も、閑斎の慾に眼のない冷酷な態度も、この言葉一つで解けてしまったのです。
「解ったか、――お澪さんには養い親だが、閑斎は悪い野郎だ、今までも周助からどれだけ絞っていたかわからない。周助は転び切支丹だが、佐賀の大町人で、江戸へ来る時、何千両もの金を持って来たはずだ。それを、娘可愛さに、閑斎に絞り取られた。万一切支丹と知れて、娘まで処刑になっては可哀想だと思い込んでいたのだ、――閑斎はそれをつけ目に十七年の長い間周助を脅かし続けた、が、もう強請ろうにも絞り尽してしまって、周助には金が無くなってしまった。そこで閑斎はお澪を大旗本へ妾奉公に出そうとした。切支丹の周助はそれを承知するはずはない、――父娘揃って処刑にもなる覚悟で、妾奉公にやるなら、娘に本当の事を打明け、親娘名乗をして引取ると言い出した」
「…………」
平次の論告は半分想像の上に築き上げられたものですが、抜き差しならない条理が、整然として組み上げられて行くのです。