Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

餅搗きには二本で搗くこともあるという。これに対して柄の長いほうの杵を打杵と呼んでいる。打杵は重いからなどというのをみると、これには大小の種類はないものらしい。

佐藤氏の土間にはこれ以外になお二通りの臼がある。いわく石の挽臼、いわく入口右手の地唐臼である。この新旧の雑居がおかしいと思うと、村にはさらに第五種の賃舂き臼屋があるという。ここは半島で流れがないからいわゆる水車ではないが、電気を動力にして多数の杵を動かしているので、兎の杵が重宝がられるようでは、こちらはまるでお客がなさそうなものだが、昨今また一つ開業するというから、必ずしもそうでないようだ。

本吉郡の大島でも、また唐桑の半島でも、ちゃんと石臼があるのに、手杵で豆の粉などをはたいている。訳を聞くとこちらが力が入らぬからよいとも、またはついておいて後にひくのだとも答えていっこうに事情が呑み込めぬ。そうかと思うと旧盆の季節が近くなったので、これらの在所から石油発動機の渡船に乗って、娘や女房たちが何人となく、毎日五升、一斗の小麦の袋を背負い、気仙沼付近の水車小屋へ、団子用の粉をひきに泊りがけに渡ってくる。