Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
本土の多くの府県ではその神事がややゆるみ、今や小児の戯れのごとくなろうとしているが、これもまた正月望の前の宵の行事で、あるいはタビタビ・トビトビといい、またはホトホト・コトコトなどと、戸をたたく音をもって名づけられているという差があるのみで、神の祝言を家々にもたらす目的はすなわち一つである。福島・宮城ではこれを笠鳥とも茶せん子とも呼んでいる。それがいま一つ北の方に行くと、かえって古風を存することは南の海の果に近く、敬虔なる若者は仮面をかぶり藁の衣裳をもって身を包んで、神の語を伝えに来るのであって、ことに怠惰逸楽の徒を憎み罰せんとするゆえに、これをナマハギともナゴミタクリとも、またヒカタタクリとも称するのである。閉伊の男鹿島の荒蝦夷の住んだ国にも、入れ代わってわれわれの神を敬する同胞が、早い昔から邑里を構え、満天の風雪を物の数ともせず、伊勢の暦が春を告ぐるごとに、出でて古式をくり返して歳の神に仕えていたなごりである。
初春の祭のさらに著しい特徴には、異国のクリスマスなども同じように、神の木を飾り立てる習いがあって、これも広く全国にわたって共通であった。