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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

それが特に亀井兄弟の本居となっているのは、あるいは特別の事情があるのではないか。とにかくに今ではいかなる種類の人々の中から、この物語の出たかということは断定しにくくはなったが、少なくとも奥州平泉地方に住んでいた鈴木一族の社会上の地位が高くなるとともに、こういう自分たちの家の誉れとなる物語が、単なる前代のローマンスという以上に、聞いておもしろくまた嬉しいものになったことは察せられる。

それからなお熊野のために気を吐いたという点では、武蔵坊弁慶もまた決して人後に落ちなかった。『義経記』の説に従えば、弁慶の父は熊野別当弁セウ、母は二位大納言師長の女とあって、ともにありそうでしかもない人であった。胎内にあること十八ヶ月、奥歯まではえ揃うて生まれたと称し、すなわち如法の鬼子でもあった。しこうしてそのほとんど半神的なる猛勇にいたっては、すでに三尺の童子といえどもこれを畏敬せざる者はないのであるが、あるいはまた弁慶三兄弟などともいって、鈴木、亀井の同胞なるがごとく考えている者もあったようである。とにかくに今日の語をかりて言うならば、『義経記』後篇は正しく熊野および熊野人のための宣伝であった。