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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

いたって貞淑な婦人であったが、何しろ死なぬのみか若くて美しいゆえに、夫を換えること二十四人におよんだのである。いつまでもいつまでも固有名詞のみを入れ換えつつ、日本人はこんな話ばかりをしていたものと見えた。どうしてまたそれがそう大なる興味をもって、短命な凡俗からもてはやされていたものか、自分にも実は久しく不明であったが、こういう風に考えて行くうちに、幽かながらも原因がわかって来たような気がする。

なるべく手短にもう一つだけ、近い例をあげるならば、今から百三十年ほど前の寛政九年に、筑前蘆屋浦の伝次という者が、領主の命によって、家に伝うる寿命貝というものの由来を詳しく申し立てたことがある。沖縄あたりで千年貝、また色の佳いのを万年貝といい、南方の海ではおりおり取れる大きな貝があるが、多分あれのことだったかと思う。土地の名木神功皇后の船留松の根に、埋めてあったのを掘り出した。これに水を盛って飲ませると、疫病その他を治するの効があるといった。どうしてまたそんなものが出てきたかについては、それからさらに十五、六年前に書いた、『庄浦仙女物語』というものが要領をつくし、その書は早くから江戸の随筆家の中に大評判であった。