Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

語り部の零落

語り部の零落

まだこれだけでは十分な証明でないかもしれぬが、私の今持っている仮定は、そう込みいったものでもない。つまりは偶然に判ってきた『清悦物語』の成立ちに基づいて、さらに『義経記』そのものの起原までが、推量しえられるかと思うのである。『義経記』の近世の語りようは、他の多くの歴史談も同様に、いわゆる「げな話」「だそうな話」の体裁になってはいるが、本来はやはり『清悦物語』のごとく、当時見ていたと称する人の直話体ではなかったかというのである。

文字を知り記録を愛する者が書いたものといえば一応はことごとくありがたがったように、記録と縁のない人々には語り事を信ずる必要があった。ただし昔の人々の事実認定には、噂と実験との明らかなる差別があって、現に私が知っているという類の言葉でないと、これを信ずることができなかったものかと思う。数百年の歳月を隔ててから、そんな人を求めることは不可能のように見えるが、前代人にはそれは無理なる注文でもなく、またありうべからざる条件でもなかった。すなわち人には死後の霊がある。優れたる霊魂は生きた人について、その人の口を借りて何でも言うことができた。