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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

託宣は決して予言ばかりではなかった。人の現在の疑問を解くためには、今日と同じように過ぎ去った理由を述べなければならぬ。しかも人間の知識欲は、まず最初には霧立つ野辺のごとき、茫洋たる前の代に向かおうとするのが自然である。現実の畏怖憂苦があり、不安がある場合はなおさらのことであった。

神話が単なる記述というよりも、しばしば説明に傾いていたのはこの理由からである。神話が神語として久しく尊重せられたのも、根本には人の生活上の要求が横たわっていたからで、また親しく実情を知った霊の言なるがゆえに、何ほど荒唐であろうともこれを信ずることができたのである。したがってそれが常人の仲介をへ、もしくは記録の文字をもってのみ人に伝えられるようになれば、その最も重要なる特質は消滅し、さらに第二次の鑑賞に入らなければならぬはもちろんである。稗田阿礼が天朝の命を拝して、歴代の旧辞を語ったのは、果して二者いずれの部に属すべきものかは決しがたいが、少なくとも彼女の家は巫女の家であった。かつては必ず神に代わって、と言わんよりもむしろ神々に身と口とを貸して、人に歴史を語り伝えるのが、この家の職掌であったのである。