Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme
八
何か大切ないわれがあるらしいが、知ることができなかったと記してある。松の葉に銭をさして小さな回礼者に与える風もあったが、深浦ではそれを銭馬といっていた。家の内の装飾は精密な見取図が載せてあるが、ことにこの辺の正月の式は複雑なようで、京や江戸とは比べものにならず、ただ遠国の田舎の旧家などに、偶然の一致を求むべきものであった。例えば囲炉裏の側に米俵を置いて、それに一本の心松を立てる風などは、あるいは九州辺でも似たる習慣があったように思う。皿結びといって藁を皿形に結んだものを、その松に取り付けていろいろの食物を供えるのは、信州などのヤスも同じであった。十四日の物忌の一つとして、炉の灰を美しく掻きならして、それから後は手を触れることを戒めた。その禁を犯すと苗代を鴨が踏むといったのは、他地方で炉に足を入れると鷺がつくというのと同じであろう。それから長い串に餅をさして窓をふさぐということは、外南部なども同じであったが、家によっては串には挿さずに、窓から外へ投げるものもあった。男鹿の本山の柴燈堂の儀式などと、考え合わすべき古風である。
八
同じような話ばかり続くから、もうこのあとは簡略に、目次のみを作っておこう。