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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

何を見たものか泰軒、突如、戸口へ向かって濁声をはりあげたものだ。

「見世物じゃないっ! 何を見とるかっ!」

権幕におどろいて、おもてからのぞいていた長屋の連中、

「突っ腹に聞くと、眼のまわりそうな声だ」

「おっそろしい人間じゃあねえか。侍ともなんとも、得体のしれぬ化け物だ」

口々にささやきながら、溝板を鳴らして逃げちっていくと、遠のく足音を聞きすました泰軒は、やおら形をあらため、

「卒爾ながら、おたずね申す」

いやに他所行きの声です。

「それなる馬の彫り物は、どなたのお作でござるかな?」

と指さした部屋の隅には、木片に彫った小さな馬の像が、ころがっているんです。

そばに、うすよごれた布に、大小数種の鑿、小刀などがひろげてあり、彫った木屑がちらかっているのは、さっきあの四人が押しこんで来る前まで、作爺さん、この仕事をしていたらしいので。

いつかも、あのチョビ安が、突然里帰りの形でこの石ころの入った木箱を持ちこんできた時、作爺さんは部屋じゅう木屑だらけにして、何か鉋をかけていましたが、あのときもひどくあわてて、その鉋屑や木片を押入れへ投げこんだように、今も、この泰軒の言葉に大いに狼狽した作爺さんは、