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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

まア、この手をお離しなすって、エイッ、離せって言うのに!」

「卑怯なまねをするなあ」

うそぶいたのは、チョビ安です。

「斬合いじゃあ敵わないもんだから、おいらをつかまえて、父上をくるしめようなんて、武士のするこっちゃねえや」

「ほざくなっ!」

と、チョビ安をおさえる一人が、いかりにまかせて、彼の小さな身体を畳へ押しころがし、ぎゅっと上からのしかかったとたん。

「あっ! やって来たっ!」

誰かの声に、一同の顔が戸口に向いた。

闇を背景に、格子をふさいで立っている白衣の痩身。手のない右袖が、夜風のあおりをくらってブラブラしているのは……丹下左膳。

だまって室内をながめまわしています。左の腋の下に壺をかかえ、その左手に血のしたたる濡れ燕をひっさげ、蒼くゆがんだ笑顔――。

「父上ッ」

チョビ安の声と同時に、

「あっ、お前様は、丹下の殿様――」

と、お藤が驚声をあげるまで、それが誰だか、左膳は気がつかないようすでした。

ありがたく頂戴

一

高大之進の一隊が、チョビ安の影を踏んで、路地の奥へ追いこんでいるあいだ……。

なんとかして、一刻も長く左膳をくいとめようと、刀をふるって駒形の街上に立ち向かった、二、三人の柳生の黒法師は。