Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
萩乃は、一枚一枚着物を脱がすように、こうしてこの壺の包装を、一つずつとり去るところを心にえがいて、もうその壺のふたをとったように、胸がどきどきしました。
「あけてみましょうか」
といって、箱のわきにしゃがんだ。
「御随意に――」
かたわらで、門之丞は、にやにや笑っている。
「では……」
と、萩乃の手が、ふろ敷の結びめにかかった時だった。剣道修業で節くれだった門之丞の黒い手が、むずと、萩乃の白い手をおさえたのです。
「萩乃さま。源三郎どのが死なれた以上、この婿引出のこけ猿は、当然あなたのものですから、お返しはいたしますけれど、そのかわりに、なにとぞ拙者の胸中をお察しあって――萩乃様っ!」
その手を払った萩乃、
「またしても、源三郎様がおなくなりになったなどと、さような嘘を! 女ひとりとあなどると、そのぶんには捨ておきませぬぞっ」
立ちかける萩乃に、門之丞はすがりついて、
「イヤ、うそなら嘘で、もうまもなくわかること。それよりも、男の一心だ。よいではござらぬか、萩乃さま」
モウ武士の威信もうちわすれて、武者振りつく拍子に、その手が着ものの裾にかかれば、逃げまどう萩乃は、われとわが力で着物を引いて、あられもない姿になりながら、