Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.861 Zeichen · 480 Bildschirme
竹田もこの評判を耳にしていたので、いま帰りぎわに、ちょっと、同情三分にからかい七分の気もちできいてみたのだが……世上の取り沙汰とちがって、今その壺は、チャンとこの柳生の手におさまっている――という返事。
ハテナ、と、竹田が首をひねると、主水正はにこにこして、
「だいぶ世間をおさわがせして、申し訳ござらぬが、実は、最近ある筋から、こっそり壺を返してまいりましてナ」
「ははア。それは何より結構でございました」
と竹田は、四角ばってよろこびをのべたが、内心とてもがっかりしている。
近いうちにきっと一騒動持ちあがるに相違ないと、ひどいやつで、おもしろい芝居でも待つように、人の難儀をこころ待ちしていたのだが、壺がこっちへ返ってしまえば、柳生は一躍たいへんに裕福な藩。日光なんかジャンジャン引き受けたって小ゆるぎもしない。さぞ苦しがって今に暴れだすだろうと思っていたのが、これじゃアさっぱりおもしろくないから、竹田の失望は小さくございません。
さっきのお小姓が、ふるびた布につつんだ箱をささげて、はいってきた。
主水正はイヤに緊張した顔で、うやうやしく受けとり、
「これです。