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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

Lesen Sie 光は影を (ひかりはかげを) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.262 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「家や土地をだいぶん買つたようじやありませんか」

「そんなものが何になる。会社の俸給を棒にふつて、わしは、来月からどうしようかと思つとるんだ」

「株の配当で、十分やつていけるでしよう」

「バカ! そんな量見だから、うかうかお前までが鷹揚な真似をしたくなるんだ。わしは、なるほど、お前の言うことに一応は従つた。それはなにも、重役の俸給なにがしが不要だというんじやない。こうしておけば、あの社長が、いずれ黙つてほうつてはおかんと思つたからだ。それに、こうなつた以上、わしは、今少しばかりある現金を、なるだけ割のいゝ方面へ廻してみようと思つとるんだ。うまくいくかどうか知らんが……。乗るか、そるかだ」

「あとのことは、僕もあんまり考えてはいませんでしたが、とにかく、あの場合、お父さんにあゝ出ていたゞくことは、絶対に必要だつたし、その結果については、十分感謝しているわけです。しかし、僕はもう、家へ物質的な負担はかけない決心でいますし、多津も、ぶらぶらしてないで、再婚するなり、すぐ働きに出るなりした方がいゝんだし、そうすれば、お父さんも、あんまり、金のことであくせくなさらんですむわけでしよう」