Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
Lesen Sie 地球盗難 (ちきゅうとうなん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.072 Zeichen · 168 Bildschirme
「佐々君。どうしたのだろうネ。君、しっかり見て、しっかり報告してくれ給え」
「よしよし。――ヤヤ、入口から外国人が出てきたぞ。これかなア、シュワルツコッフ博士というのは」
「茶色の洋服を着た大きな人物だ。頤髭を生やしているよ」
「ウン、正にそのとおり。――オヤ、もう一人後から出て来たよ。おう、これは可笑しい。なんだ、あれは辻川博士じゃないか」
「えっ、辻川博士? それア可笑しい。博士ならずっと前に海中に墜落して死んだはずだ」
「いや違う。僕の眼に誤りなしだ。たしかに辻川博士に違いないよ。――おッとおッと。辻川博士はウラゴーゴルに捕って、手足をバタバタしているよ。博士がどうかしたらしいぜ」
「ナニ辻川博士が……。そりゃ大変だ。君、早いところ視察して、即時報告してくれたまえ。オヤ、モシモシモシ、モシモシモシ佐々君。オーイ砲弾クーン」
極どいところで、受話器の中にゴーッという音響が聞えたかと思うと、通話はプツリと切断してしまった。これはどうしたのだろう?
天文台の研究員は、それと見るより変事を悟り器械の傍にかけよった。そして素早く大隅に変って送受信機の中を点検したけれど、どこがどうしたものか、さっぱり相手の声が聞えなくなってしまった。