Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
Lesen Sie 地球盗難 (ちきゅうとうなん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.072 Zeichen · 168 Bildschirme
――だが待てよ。
と、このとき大隅理学士は気がついた。
――この声の主が武夫少年だとしたら、なぜ目の前に素直に現れてこないのだろう。暗闇の中から不意にわが灯をうち落とすなんていう不遜な行動があるだろうか。これはうっかり気をゆるせないぞ! と思った。
「武夫君なら、いまそこに落とした私の懐中電灯を拾ってくれたまえ」
「いや、それはいけません。それはどうか待って下さい」
「変じゃないか。どうも君らしくないが……。一体君はどこで話をしているのだ。本当に生きているのかね。それとも……」
それとも幽霊かネ。と訊こうかと口の先まで出たが、云いだし兼ねた。
「僕は生きているようでもあり、死んでしまったようでもあるのです。……ああ、そんなことは今云っている場合じゃなかった。先生僕は重大なるお願いがあるのです。聞いて下さいますか」
「重大なる願いだって。……うん聞いてあげよう」
「では申しますが、それより前に、まずお断りをして置かなければならないことは、僕と先生とがここでお話をしたことは、誰にも秘密にして置いて頂きたいことです。たとえ僕の母親が聞いても、喋っていただいては困るのです。