Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
Lesen Sie 地球盗難 (ちきゅうとうなん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.072 Zeichen · 168 Bildschirme
「アレ訪ねてゆく? ああッ、めっそうもない。先生は行くつもりかも知らんが、そればかりは思い停ったがええ。第一、傍まで行った者の話にはあの邸の周囲には厳重な塀がめぐらされている上に、大小二つの門は、いつも閉まり、それに強い電気が通じてあって、もしそれに間違って触る者があれば、立ち処に生命を堕とすという話じゃ。おやめなはれ、おやめなはれ、そればかりは……」
宿のお内儀はそこで恐ろしそうにブルブルッと身慄いした。大隅学士は唇を堅く噛んで、無言で突立っていたが、彼は何か重大な決心を堅めているようであった。
そのとき、澄み渡った青空の中から、ブーンブーンという怪音が聞えて来た。折も折とて大隅学士はギョッとして身を引いたが、怪音は段々大きくなって、どうやらこっちへ近づいてくる様子だ。
「飛行機かな?」
と、彼が気がついたときには、宿の真上に恐ろしい身体の小さい飛行機が現れた。それは「空の虱」といわれる軽飛行機のようであった。一体何者が乗っているのであろうか。
そのプーはいよいよ低く下ってきて、屋根とすれすれに旋回を始めた。大隅学士はなんとなく危険を感じて、納屋の軒下に身を避けた。