Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
おじさんは、ひとりも友だちがなくて、さびしいから、ミドリちゃんを連れてきたのです。友だちになってくださいね。ね、ね。」
「ええ、なってあげるわ。でも、暗いわね。顔が見えないわね。電気つかないの?」
「ここは電気つきません。朝になったら、明るくなります。ミドリちゃん、つかれたでしょう。そこに、ワラがたくさんあるから、その上で、ねなさい。わたし、番をしてあげるから、安心してねなさい。」
読者のみなさん!
もう、おわかりでしょう?
これは、どこかの、まっくらな部屋で、鉄人Qと、ミドリちゃんとが、話をしているのです。
ミドリちゃんは、まだ小さいので、鉄人Qを、うたがいません。おそろしい怪物だということがわからないのです。
ふしぎなことに、鉄人Qは、ミドリちゃんをだいじにしています。あぶない思いをして、パンや牛肉やジュースを買ってきたのも、ミドリちゃんをかわいがっているしょうこです。
それにしても、このまっくらな部屋は、いったい、どこなのでしょう。
部屋ぜんたいが、かすかにゆれているようです。舟の中なのでしょうか。いや、舟なら、もっと動くはずです。汽車や飛行機の中でもありません。