Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

三人が、門をはいって、げんかんのほうへ歩いていますと、むこうの庭の木立ちのあいだに、黒い人かげが、ちらちら動いているのに気づきました。

「なんだろう! へんなやつがいるぞ。いってみよう。」

三人は、そのまましおり戸をあけておく庭のほうへ、はいっていきました。

「おい、まてッ。きみは、なにものだッ。」

人かげにおいついて、いきなり、どなりつけますと、そいつは、ハッとしたように立ちどまったので、刑事のひとりが、うしろからとびかかって、だきすくめてしまいました。

あいては、なんの手むかいもしません。だきすくめられたまま、じっとしています。それに、女のように、なよなよしたからだです。

「きさま、四十面相の手下だろう。こんなところで、なにをしていたんだッ。」

ひとりの刑事が、前にまわって、懐中電灯の光をさしつけました。

こどものような、こがらなやつです。ぼうしをまぶかにかぶり、だぶだぶの背広に、灰色のズボンをはいて、こわきに、マフラーでつつんだ、四角なものをかかえています。

刑事たちは、その四角なつつみを見ると、「アッ。」と、小声に叫びました。それは、宝石ばことそっくりの形をしていたからです。