Japanische Klassiker mit Furigana
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よあけのつじ
夜明けの辻
山本 周五郎
Lesen Sie 夜明けの辻 (よあけのつじ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.801 Zeichen · 86 Bildschirme
に不穏なことを企んでいるなどという噂もあるので、ひそかに探索が廻っているという状態だそうだ」
「そいつは怪しからん。そんな人間をお上の賓師に迎えるなんて、まるで求めて幕府の譴責を待つようなものじゃないか」
「それで、御館の少将さま(信栄)と、御用人松原どのの意見で、禍の根を断つために、七人がやって来たのだ……久馬は云ってるんだ、大弐を斬るのはお家のためだけではない、天下の治安のためだと」
「武士ならそうするはずだ、おれだって!」
十郎兵衛は拳を突出したが「それで、孫次郎には知らせたのか」
「いや斎藤は江戸へ立ったそうだ」
「江戸へ?……なんのために?」
「来栖と一緒だそうだが、四人の死体の件についての急使だろうと思う。津田どのは七人が大弐を刺そうとした事実から、江戸屋敷へなにか先手を打つつもりに相違ない」
「……分らんなあ」
十郎兵衛はやけに頭を振って云った。
「国老はあんな良い人だし、人物も小幡などには惜しいと云われていたくらいなのに、どうしてそう大弐などに迷っているんだろう。大弐が本当に公儀から密偵されているような男だとしたら、国老に分らぬ訳はあるまいが」
「人間には誰しも弱点がある。