Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
と折助の一人が言いました。
「ナーニ、お女中さんが縹緻がよくっていらっしゃるから、それで気取っておいでなさるのよ、下郎どもとは口を利くも汚れと思っておいでなさるんだ」
と、また一人の折助が言いました。
「違えねえ、折助なんぞはお歯に合わねえという思召しなんだから、それでお言葉も下し置かれねえのだろう。ああ、情けなくなっちまわあ、孫子の代まで折助なんぞをさせるもんじゃねえ」
と言って、また摺り寄ってお銀様の面を覗き込むようにしました。お銀様がついと横を向くと、乗り出してわざとまた覗き込んで、
「はははは」
一度に笑いました。お銀様は歯咬をして彼等を押し退けて避けようとすると、折助たちは、ゾロゾロと後をついて来るのであります。お銀様は、ついに立ち竦んでしまうよりほかはなくなりました。
そうすると、折助もまたその周囲に立ちはだかりました。
「お前たちは女と侮って、このわたしに無礼なことをする気か」
お銀様はこらえきれなくなったから、声を慄わして折助どもを詰責しました。お銀様でなかったら、ぜひはさて措いて、一応この折助どもに謝罪ってみるべき儀でありましたけれど、お銀様は口惜しさに堪えられないで、わが家の雇人を叱るような態度で嵩にかかりました。