Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
ともかく、すべての者にお暇が出て、そのうちの一部の者は殿様がつれてお引上げになるうちに、ついにお君という女がどうなったかは、誰もその行方を知るものがありません。ことにその行方を知りたがって細作をこしらえておく神尾派の者までが、ついにその消息を知ることができませんでした。
総て知りたがっていることがわからないのだから、それでさまざまの揣摩と臆測とが、まことのように伝えられて来るのはもっとものことであります。
そこで駒井能登守の屋敷は実際上の明家となってしまい、筑前守の手に暫らく預かることになりました。二三の番人が置かれることになったけれども、その番人が夜になると淋しがってたまりません。
「お化けが出る」
という噂が、またパッと立ちはじめました。そのお化けを見たものがあるのだそうです。一人や二人でなく、幾人もそのお化けをみたという人が出て来ました。
その説明によると、お化けは若い美しい凄いお化けで、手に三味線を持っているということです。
それが肩先を斬られて血みどろになって、井戸の中から出て来て、屋敷をさがし歩いては泣くということであります。
人の口の端というものは、それからそれと枝葉が出るもので、能登守が馬に乗って門を出た時に、若い女の姿が真白な着物を着て、烟のようになって、能登守の馬のあとから追って行った