Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
それも一度でよせばよいのに、ゆっくりゆっくりやって、二度も三度も同じことを繰返して、
「オホホ」
と笑うのであります。やりきれないのは五人の亡者と一人の踏台でありました。もうたくさんだと思っているのに、意地のよくない慢心和尚は、五度も六度も繰返すのだから真にたまらないのであります。
こうして六人の人間は、やりきれない土壇場に迫って、九死一生の思いをしているのに、ほかの連中は一向そのことを解することができませんでした。これはお師家さんが何か深甚の意味を寓するために、手真似を以て公案を示しているのだと解する者もありました。
倶胝和尚は指を竪て、趙州和尚は柏の樹を指さしたということだから、慢心和尚がああして幽霊のような手つきをして、自分の円い頭を辷らしているところに、三世十方を坐断する活作略があるのではなかろうか。これは一番、骨を折らずばなるまいと、汗水を流して本気になって、慢心和尚の妙な手つきをながめながら唸っている真面目な修業者もありました。
「オホホ」
ようやくのことで、慢心和尚はその妙な手つきをやめてしまいました。五人の亡者と一人の踏台はホッと息を吐きました。