Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
三たび馬を回らした後、日の丸の扇を開いて、笠の端を三度繕い、馬を驀然に騎り出しながら、その開いた扇を中天に抛つ。これは古式の通り捨鞭の扇であります。
策を揚げて馬を乗り飛ばし、矢声をかけて、弓を引き絞って放つと過たず、一の的、二の的、三の的を見事に砕いて、満場の賞讃の声を浴びて馬を返す。
第二番は――宇津木兵馬でありました。ここでは仮りの名を小川静馬と言い、綾藺笠を冠って、面がよくわかりません。桟敷で女たちが見ていた通り、兵馬は薄化粧をしていましたようです。馬を乗り出すことから、捨鞭の扇を投げるまで、すべて小笠原の古式の通りでありました。
策を揚げて弓を引き絞って、切って放した矢は過たず、一の的を打ち砕きました。二の的もまた同じこと、三の的も……瞬く間に打ち砕いて、これも盛んなる賞讃の声を浴びて馬を乗り返しました。
第三番は小森蓮蔵――これもまた手練なもので、同じように三枚の的を打ち砕いてしまいました。そうして同じような賞讃を受けました。
こうして見れば、なんらの波瀾もありません。駒井家から出た者も、神尾から出した者も、一様に功を樹ててみれば、恨恋はない。