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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

それと同室して語っているうちに、兵馬はこの奇異なる武士の奇なることを感ぜずにはいられません。

今日は少し快かったから起きてみました。夜は早く床に就きましたが、よく眠れました。夜中になって、ふと妙な音が耳に入りましたから目を覚まして、音のする方を見て、我知らず身を起しました。兵馬は半身を起して、怪しげな音の耳ざわりになるところを見ると、同室の奇異なる武士が、格子によりかかって仕事をしているのを認めました。

その奇異なる武士は、何かを以て、極めて小さな音を立てながら、牢の格子を切っているとしか見えません。言葉を換えて言えば、牢破りを企てつつあるとしか見えません。

あまりのことに兵馬は、蒲団を蹴って、よろめく足を踏みしめて立ち上りました。

「南条殿」

兵馬はよろめきながら近寄って、牢の格子を切っている奇異なる武士の手を押えました。

「宇津木、起きてはいかん」

奇異なる武士は、兵馬に押えられても、別段に驚きはしません。

「南条殿、何をなさる、軽々しいことをなさるな」

兵馬はたしなめるように言いました。

「君の知ったことではない、身体に悪いから寝て居給え」

南条と呼ばれた奇異なる武士は兵馬の手を取って、牢の格子の角の隅をさぐらせました。