Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
「痩せこけた駒井能登守、口の利けない駒井能登守、突き倒されて直ぐに突んのめる駒井能登守、この神尾主膳をなんとするのじゃ、えい、腹が立ってたまらぬ、見るも胸が悪くなるわ、やい」
それをまた、力を極めて横へ突き転がしました。突き転がしておいて直ぐにまた引き起し、
「前へ突き倒せば前へ倒れる駒井能登守、横へ転がせば横に転がる駒井能登守、さあ、この次はどうしてくれよう、水を食わせてくれようか、火を浴びせてくれようか、どうすればこの腹が癒えることじゃ、やい」
こんなことをしているうちに、神尾主膳の酒乱がだんだん嵩じてきました。残忍性が増長してきました。
幸内の襟髪をもってズンズンとこの座敷を引きずり出しました。
座敷を引きずり出して戸をあけると縁側であります。その縁側から裏庭へ、主膳は幸内を引き下ろしました。自分は足袋跣足で、庭へ飛び下りていました。
今度は土の上を引いて引いて、古井戸の傍まで引張って来ました。
おそらく酒乱が、こんなふうに嵩じると、もはや自分で自分の為すことを知らないのでありましょう。野獣のような残忍性が、加速度を以て加わって来るものとしか思われません。