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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうさいぼう

工場細胞

小林 多喜二

Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme

Aozora Bunko

ズボンのポケットには無雑作に同じビラが突ッこまされていた。

――よオッ! 鉄削りやッてきたな!

連中を見ると、製罐部の職工が何時もの奴を出した。

――何云ってるんだ。この罐々虫!

負けていなかった。

――鉄ばかり削っているうちに、手前えの身体ば鰹節みてえに削らねェ用心でもせ!

製罐部と仕上場の職工は、何時でもはじき合っている。片方は熟練工だし、他方は機械についてさえいればいゝ職工だった。そこから来ていた。普段はそれでもよかったが、何かあると、知らないうちに、各々は別々に固まった。――例えば、仕上場の誰かゞ「歓迎」か「観迎」か分らなかったとする。すると、仕上場全部が「一大事」でも起ったように騒ぎ出す。彼等はこんな事でも充分に夢中になった。頭を幾つ並べてみたところで、同じ位の頭では結局どうしても分らず、持てあましてしまう。然し彼等は道路一つ向うの「事務所」へ出掛けて行って、ネクタイをしめた社員にきくことがあっても、製罐部の方へは行かないのだ。

相手の胸にこたえるような冗談口をさがして、投げ合いながら、皆ゾロ/\階段を食堂へ上って行った。上から椅子の足を床にずらす音や、女工たちのキャッ/\という声が「塩鱒」