Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
十四
彼はそれに別な「張り」を仕事に覚えた。それがお君から来ているのだと分ると、彼はうしろめいた気がした。――そして、もう自分は、河田の注意していることに陥入りかけているのではないか、とおもった。
十四
どれもこれもロクな職工はいない、みんなマヒした奴ばかりだとか――又彼等も外からはそう見えたということは、本当ではなかった。「フォード」と云っても、矢張り労働者は労働者位しかの待遇を受けていないのだ。たゞ、どっちを向いても底の知れない不景気で動きがとれないので、とにかくしがみついていなければならなかったし、それに彼等は矢張り「Yのフォード」だという自己錯覚の阿片にも少しは落とされていた。
――会社を離れて話してみると、皆ブツ、ブツよ。
お君が云ったことがある。これは当っていた。たゞ、いくらそんな工合でも、彼等は誰かゞ口火を切ってくれる迄は待っているものだ、ということだった。
森本は今迄は親しい仲間と会っても、工場の問題とか、政治上の話などをしゃべったことがなかった。それは仲のよかった石川が組合に入るようになってからだった。それまでの彼は見習からタヽキ上げられた、女工の尻を追ったり、白首を買ったり、女の話しかしない金属工でしかなかった。