Japanische Klassiker mit Furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
「息を継ぐ」暇があるのではないか、箇払賃銀にしたらどうか……。職工たちがせゝッこましい工場の中のことで、頭をつッこんでグズ/\しているまに、彼等は「世界」と歩調を合せて、その方策を進めていた。
「H・S工場」の五カ年の統計をとってみると、生産高が増加しているのに、労働者の数は減っている。これは二つの意味を持っていた。――一つは今迄以上に労働者が搾られたと云うこと、一つはそれだけが失業者として、街頭におッぽり出されているわけである。コンヴェイヤーが完備してから、「運搬工」や「下働人夫」が特に目立って減った。熟練工、不熟練工との人数の開きも賃銀の開きも、ずッと減っている。驚くべきことは、何時のまにか「女工」の増加したことで、更に女工が増加した頃から、工場一般の賃銀が眼に見えない位ずつ低下していた。――工場長は、女を使うと、賃銀ばかりの点でなく、労働組合のような組織に入ることもなく、抵抗力が弱いから無理がきく、と云っていた。
然しこれ等のことは、どれもたゞ「能率増進」とか「工場管理法」の徹底とか云ってもいゝ位のことで、「産業の合理化」という大きな掛声のホンの内輪な一部分でしかなかった。